話は2012年に遡る。赤城乳業株式会社が解き放った「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ味」は、発売直後に売れすぎて販売休止に追い込まれるほどの社会現象を巻き起こした。アイスの常識を打ち破る甘じょっぱい惣菜風の味わいは、SNS時代の波に乗り、瞬く間に完売。この大成功が、開発チームの狂気を加速させた。
「次も絶対に驚かせたい」。その熱狂の中で白羽の矢が立ったのが、昭和レトロな喫茶店の定番であり、日本のB級グルメを代表するスパゲッティ・ナポリタンだった。トマトケチャップの酸味、炒めたタマネギの甘み、そして香ばしいベーコンの風味。これらを氷菓で再現するという無謀なプロジェクトが始動したのだ。