堀野園の代名詞とも言えるのが「深むし玉緑茶」です。一般的な煎茶よりも蒸し時間を長くとる「深蒸し」製法を取り入れることで、茶葉の組織が細かくなり、水色が鮮やかな深緑色に変化します。
玉緑茶(ぐり茶)は、九州地方で古くから親しまれている伝統的な製法です。最後の形状整え工程(精揉)を行わないため、丸みを帯びた独特の形状をしています。渋みが抑えられ、まろやかなコクと濃密な旨味が前面に出るのが大きな特徴です。
火入れの技術が生み出す独自の香気
茶葉のポテンシャルを最大限に引き出すのが「火入れ」と呼ばれる加熱乾燥工程です。気温や湿度に合わせ、職人が微細な温度調整を行います。
- あお香の抑制: 青くささを消し、芳醇な香ばしさを引き出す。
- 旨味の凝縮: 低温でじっくり加熱することで、アミノ酸の旨味を引き立てる。
- 後味のキレ: 飲み終わりすっきりとした余韻を残す仕上げ。
これらの工程を経て作られる緑茶は、一口含んだ瞬間に豊かな香りが鼻を抜け、後味には心地よい甘みが広がります。