甲子園での快進撃が地元に与えた影響は、スポーツの枠組みを遥かに超えていた。パブリックビューイングに集まった市民の熱気、地元のスーパーから消えた「金農パン」、そして号外を求めて走る人々の姿。人口減少や経済の停滞に悩む地方都市にとって、彼らの活躍は久々の明るいニュースであり、大きな誇りとなった。
地方創生が叫ばれて久しいが、地域を真に元気づけるのはハコモノや施策だけではない。地元出身の若者たちが、全国の大舞台で胸を張って戦う姿そのものが、地域社会に計り知れないエネルギーを与える。
スポーツが持つ「地域を一つにする力」を、これほど鮮やかに示してみせた例は、近年の日本スポーツ界においても極めて珍しい。