患者が最も切実に向き合う疑問が「この抜け毛はいつ治るのか」という点です。結論から言えば、毛根の幹細胞そのものが破壊されているわけではないため、時間の経過とともに「治った」と実感できる状態まで回復するケースがほとんどです。
一般的な回復期間の目安は以下のステップをたどります。
発症初期(感染後2〜3カ月)は、1日に抜ける毛の本数が通常の2〜3倍(200〜300本以上)に達し、頭頂部や分け目全体のボリュームダウンを感じます。その後、感染後4〜5カ月頃に抜け毛の勢いが徐々に落ち着き始めます。毛根が再び成長期へと移行し、毛穴から短い「産毛が生えてきた」と肉眼で確認できるようになるのは、感染からおよそ6カ月前後です。
髪の毛が伸びるスピードは1カ月に約1センチであるため、元の毛量や長さに戻るには半年から1年程度の期間を見込む必要があります。進行が止まらないように見えても、頭皮の下では着実に再生サイクルが再開しているため、焦りから過度なストレスを抱え込まないことが肝要です。