「土曜日も振替休日の対象に改正すればいいだけではないか」という議論は、実は長年にわたり繰り返されてきた。しかし、制度変更には社会的な調整コストと経済界の複雑な事情が絡み合っている。
まず影響を受けるのがカレンダー出版業界だ。祝日の改定や振替休日のルールの変更が急に決定すると、前年の数か月前から印刷を開始しているカレンダーや手帳の製造・流通現場に大混乱が生じる。祝日表記の修正ミスは出版物として致命的であり、法改正の施行時期には十分な猶予期間が求められる。
一方で、観光・旅行産業からは連休化を歓迎する声が根強い。土曜日が祝日の場合に月曜日が振替休日となれば、確実に3連休が創出される。これにより宿泊予約や国内旅行の需要が底上げされ、地域経済への波及効果は絶大だ。経済効果を狙う産業界と、運用の平準化を求める業界との間で、利害調整の議論が絶えない。