人生の基盤となる幼少期の発達課題は、自己肯定感や対人関係の原型を形作ります。
第1段階の乳児期(0〜1.5歳頃)における最大の課題は、「基本的信頼 vs 基本的不信」です。空腹や不快感を訴えたときに養育者が適切に応えてくれる体験を通じて、乳児は「この世界は安心できる場所であり、他者は信じるに足る存在だ」という基本的信頼を育みます。この信頼感が、将来の困難に立ち向かう「希望」の源泉になります。
歩行や排泄の自立が始まる第2段階の幼児期前期(1.5〜3歳頃)では、「自律性 vs 恥・疑惑」がテーマです。自分でやりたいという欲求が芽生える「イヤイヤ期」でもあり、適度に自己決定を認められることで「自らの意志で行動する力」が養われます。過度な叱責や制限を受けると、自分の行動に恥や疑惑を抱きやすくなります。
第3段階の幼児期後期(3〜6歳頃)は「積極性(自発性) vs 罪悪感」の時期です。ごっこ遊びや探求活動を通じて自ら目的を掲げて行動する「目的」の強みを獲得しますが、大人の反応次第では自分の欲求に対して過剰な罪悪感を抱くようになります。
学校教育が始まる第4段階の学童期(6〜12歳頃)は、学習やスポーツ、共同作業を通じて「勤勉性 vs 劣等感」が問われます。努力して成果を出す喜びを知ることで「自分にはできる」という有能感を身につけますが、周囲との比較による挫折が続くと根強い劣等感を植え付けるリスクをはらみます。