ただし、どれほど優れた手法であっても、やり方を誤れば効果は半減してしまう。最もありがちなNG例が「ただ無目的に書き殴るだけで、脳を働かせていない状態」だ。ペンを走らせる作業自体が目的化し、何を理解し何を覚えていないのかの自己モニタリングを怠ると、インプットの効率は著しく低下する。
第二の落とし穴は、インクとシートのコントラスト選択のミスである。赤シートを被せた際に文字が薄っすらと見えてしまっては、脳が思い出す努力を放棄してしまう。そして第三に、一度隠して覚えた気になり、復習のインターバルを置かないことだ。脳科学に基づくタイミングで繰り返しシートを使い、脳に負荷をかける反復作業を行わなければ、長期記憶としての定着は望めない。