伝説的なグループ「おニャン子クラブ」のメンバーとして脚光を浴びた後、ソロ歌手として大成功を収めた彼女。ポニーキャニオンからリリースされた『嵐の素顔』をはじめとするヒット作の数々は、歌謡界の歴史に深く刻まれている。しかし、目まぐるしいヒットチャートの頂点に立ちながらも、彼女が浮足立つことはなかった。
そこには、娘を普通の感覚から引き離さまいとする母の徹底した配慮があった。深夜に及ぶロケから帰宅しても、テーブルには温かい手料理と、いつも変わらない母の笑顔が用意されていたという。スターとしての「工藤静香」と、一人の人間としての自分。そのバランスを保てたのは、家庭という絶対的な安全地帯を作り続けた母の存在があったからに他ならない。