長年厨房を仕切ってきたベテランたちの横に、近年、20代から30代の若手職人たちの姿が目立つようになった。「大将」の称号は単なる店主の呼び名ではない。それは職人としての生き様そのものを指す言葉だ。
弟子たちは、火加減の微細な調整や、客の食べる速度に合わせた調理の間合いを徹底的に身体に叩き込む。「技術だけでなく、客の顔を見て一杯を仕立てる覚悟を学んでいる」と若手の一人は語る。時代がどれほど移り変わろうとも、暖簾の奥で受け継がれる熱き師弟関係。この人間臭いバトンタッチがあるからこそ、暖簾は色あせることがない。