長年にわたり映画界の興行収入を独占してきたスーパーヒーロー映画のフォーマットにも、変化の波が押し寄せている。かつてのように「ヒーローがCG満載のバトルを繰り広げる」だけでは、目が肥えた現代の観客を劇場へ足を運ばせることは困難になった。
業界全体で起こっているのは、ジャンルそのものの多様化と表現の深化だ。SF、ホラー、アコースティックな人間ドラマ、あるいは独立系スタジオが手掛ける独創的なオリジナル作品が、予想外の大ヒットを記録するケースが増えている。観客が求めているのは、使い古されたテンプレートではなく、劇場の大スクリーンでしか味わえない本物の没入感と驚きだ。