2026年現在、都心部の住宅事情は大きく変貌を遂げた。地価の高騰と狭小住宅の増加に伴い、広い庭を持つことは多くの都市生活者にとって叶わぬ夢だ。しかし、それに屈しない新しい世代の園芸家たちが現れた。
彼らが実践するのは、わずか1平米のベランダや壁面を利用した「マイクロ・ファーミング」だ。垂直栽培キットやLED補光ライトを組み合わせ、限られたスペースで年間数十種類のハーブや微細野菜(マイクログリーン)を自給自足する。単に野菜を買うコストを削るためではない。都市の加熱化を防ぐ「遮熱性緑化」としての効果も期待されており、自治体からの助成金対象となるケースも増えている。