境港の海に生きる北陽水産、カニ漁と鮮度へのこだわり

日本海に面した鳥取県境港市。この港町で40年以上にわたり、カニ漁業の最前線を支えてきた企業がある。有限会社北陽水産だ。紅ズワイガニや松葉ガニといった日本海を代表する海の幸を、私たちの食卓に届けるために日々奮闘している。

北陽水産は1979年8月に設立された水産会社で、鳥取県境港市昭和町6番地11に本社を構える。資本金500万円、従業員約38名という規模ながら、日本海沖でのカニかご漁業において重要な役割を果たしている。同社は「かにかご漁業」を中心に、養殖された魚介類の販売や加工も手がけ、国内の漁業協同組合や食品企業への仕入れ・卸売事業を展開している。

項目 詳細
会社名 有限会社北陽水産
設立年 1979年8月
所在地 鳥取県境港市昭和町6番地11
資本金 500万円
従業員数 約38名
主要事業 カニかご漁業、魚介類販売・加工
主要漁獲物 紅ズワイガニ、松葉ガニ
主要船舶 明神丸ほか

境港市という立地が生む優位性

境港市は日本有数の水揚げ港として知られる。特にカニ漁の拠点として、全国的な知名度を誇る。北陽水産がこの地に根を下ろしたのは偶然ではない。

日本海は世界でも有数の豊かな漁場だ。対馬暖流とリマン寒流がぶつかる潮目では、プランクトンが豊富に発生する。この環境が紅ズワイガニや松葉ガニといった高級食材を育てる。境港は、この豊かな漁場への最短アクセスを持つ港の一つだ。

境港市のカニ漁港風景

漁港としてのインフラも充実している。冷凍・冷蔵施設、加工場、流通網。これらすべてが整っているからこそ、北陽水産のような中小規模の漁業会社でも、効率的に事業を展開できる。

カニかご漁業という伝統技術

北陽水産が主力とする「かにかご漁業」は、持続可能な漁法として評価されている。トロール漁のように海底を引きずることなく、選択的に目的の獲物だけを捕獲できるからだ。

具体的な手法はこうだ。海底にかご状の罠を設置し、餌でカニをおびき寄せる。一定時間後に引き上げ、捕獲する。この方法なら、小さな個体や他の生物への影響を最小限に抑えられる。

紅ズワイガニと松葉ガニの違い

北陽水産が扱う二大カニには、明確な違いがある。

紅ズワイガニは比較的深い海域(500~2,500メートル)に生息する。年間を通じて漁獲が可能で、価格も手頃だ。身は水分が多めで、加工品に適している。一方、松葉ガニ(ズワイガニの地方名)は浅めの海域(200~600メートル)に生息し、漁期が11月から3月に限定される。身がぎっしり詰まり、甘みが強い。高級品として扱われる。

この二種類を扱うことで、北陽水産は通年での操業と、多様な市場ニーズへの対応を実現している。

紅ズワイガニと松葉ガニの比較
森 瞳

森 瞳

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

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