デジタルカメラやスマートフォンで何千枚もの写真を撮影できる時代になった。しかし、スマートフォンの画面をスライドする作業と、手作りのアルバムをめくる体験は根本的に異なる。手作りアルバムには、切り抜かれた写真の余白に添えられた手書きのコメント、チームのロゴを象ったクラフトワーク、監督がペンを走らせた言葉の重みがある。
業者に全面委託するフォトブックにも綺麗さという利点はある。だが、手作りアルバムには既製品には真似できない「温度」が宿る。雨の日のぬかるんだグラウンドで放った起死回生の一打、 bench(ベンチ)で声を枯らした背番号、悔しさで肩を震わせたあの日。保護者が一枚一枚の写真を選び、ハサミを入れ、貼り付けた痕跡そのものが、子供たちに対する「よく頑張ったね」という最高の無言の讃歌となるのだ。