若本規夫のキャリアを語る上で、彼が演じてきたキャラクターの幅広さは外せない。誰もが知る『サザエさん』のアナゴさんは、彼の日常的かつユーモラスな演技の極みだ。一方で、『ドラゴンボールZ』のセルで見せた、冷酷無比でありながらもどこか知的な悪のカリスマ性は、当時の子供たちに強烈なトラウマと憧れを植え付けた。
さらに『コードギアス 反逆のルルーシュ』のシャルル・ジ・ブリタニア皇帝のような、圧倒的な支配者を演じさせれば右に出る者はいない。「オール・ハイル・ブリタニア!」の咆哮は、今なお多くのアニメファンの耳に残っているはずだ。正統派の二枚目から、狂気に満ちた悪役、さらにはギャグキャラクターまで、その引き出しの多さは他の追随を許さない。