全身麻酔の合併症と死亡率、麻酔科医が明かす真相と最新リスク対策

全身麻酔の合併症と死亡率、麻酔科医が明かす真相と最新リスク対策

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手術を経験した患者の手記や術後アンケートにおいて、手術創の痛み以上に「麻酔から醒めた直後の激しい吐き気と嘔吐が最も辛かった」という声が多数を占めます。この術後悪心嘔吐(PONV: Postoperative Nausea and Vomiting)は、生命に危険を及ぼすものではないものの、患者の体力を著しく消耗させ、創部の離開リスクや誤嚥の危険性を高める厄介な合併症です。

医療現場のリアルな観察データによれば、PONVは特に「女性」「非喫煙者」「乗り物酔いの既往がある」「術後鎮痛にオピオイド(医療用麻薬)を使用する」という4つの条件(Apfelスコア)が重なった際に発生率が急激に跳ね上がります。現場の麻酔科医は現在、このリスク因子を事前にスコア化し、プロポフォールを用いた全静脈麻酔(TIVA)への変更や、アプレピタント、デキサメタゾンなどの制吐薬を多剤併用する最新の予防プロトコルを標準適用しています。

もう一つの代表的なトラブルが「喉の痛みや声枯れ(嗄声)」です。全身麻酔中は自発呼吸が完全に停止するため、口から気管の中へ呼吸用のシリコンチューブを挿入(気管内挿管)します。チューブが声帯や気道粘膜を物理的に圧迫・摩擦することにより、術後に「風邪をひいたときのようなイガイガ感」や一時的なかすれ声が生じます。現場の症例追跡では、これらの症状の90%以上が術後48〜72時間以内に消失し、声帯麻痺などの恒久的な障害を残すケースは極めて例外的です。ビデオ喉頭鏡の普及により、挿管操作そのものによる喉へのダメージも大幅に低減しています。

伊藤 翔太
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伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。