かつて東南アジアの家電流通といえば、薄暗いビルに小さな個人商店がひしめき合う電脳街が中心だった。しかし、ここ数年の急激な都市開発と外資資本の参入により、街の風景は劇的に様変わりしている。「Eraforma」や「Electronic City」といった地元メガチェーンは、従来の売り切り型モデルを脱却し、空間デザインを洗練させた体験型フラッグシップストアへと舵を切った。
広々とした店内には、最新のスマートホームをまるごと再現したショールームが設置されている。来場者はソファに腰掛け、音声アシスタントやスマートフォンアプリを使って照明、空調、セキュリティカメラの連携動作をその場で試すことができる。モノを売る場所から「体験を買う場所」へのシフトが、驚くべき速度で進んでいるのだ。