現在、世界のエンタメ界を揺るがすトレーディングカードゲーム産業の原点は、90年代後半に蒔かれた数々の種子にある。ゲームフリークの田尻智氏が生み出したポケットモンスターの生態系から誕生した「ポケモンカードゲーム」(発売元:株式会社ポケモン)は、四半世紀を経て世代と国境を完全に超越した。
一方、漫画家の高橋和希氏が描いた『遊☆戯☆王』の世界観を具現化した「遊戯王オフィシャルカードゲーム」(コナミデジタルエンタテインメント)は、戦略的カードバトルの金字塔としてギネス記録を樹立し、今なお世界大会の熱狂の中心に君臨する。これら日本のポップカルチャーが生んだ二大潮流は、単なる紙のカードを国際的なアートピースおよび競技種目へと押し上げた。
現代の実店舗は、そうした歴史的遺産と最新弾のカードが同じ屋根の下で交差するミュージアムのような空間だ。1996年当時の初版カードと、今週末に発売されたばかりの最新拡張パックが同じフロアで息づく光景は、トレーディングカードゲームという文化が持つ底知れぬ生命力を雄弁に物語る。