とんねるずが長年にわたり冠番組として君臨していたのが、フジテレビ系の伝説的番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』だ。高視聴率を叩き出し、流行語を連発していた時代のフジテレビは、テレビ局自体がエネルギーに満ちあふれていた。
当時のテレビ業界では、番組の打ち上げや芸能人・スタッフの交流の場として、西麻布や六本木の高級居酒屋、会員制バーが頻繁に使われていた。石橋貴明や木梨憲武が番組内で語る「夜の街のエピソード」は豪快であり、視聴者にとっては煌びやかな芸能界の象徴でもあった。
しかし、その華やかさの裏側には、同じエリアで夜の経済を握っていたアウトローグループの手が忍び寄るリスクも常に隣り合わせだった。フジテレビの黄金期を支えた破天荒な番組構成と自由な夜の街の気風は、平成の終わりとともにコンプライアンスという分厚い壁によって大きく形を変えていくこととなる。