SNS上では「海外は自由で給与が高く、労働環境がホワイト」「日本は息苦しくてオワコン」といった極端な言説が拡散されがちですが、海外生活のリアルな現実と評判を現地駐在員や移住者の証言から検証すると、全く異なる一面が見えてきます。
第一の盲点は、海外における「セーフティネットと医療制度の脆弱さ」です。アメリカでは高額な民間医療保険に加入していても、救急車の利用や専門医の診察だけで数十万円単位の自己負担が発生する事例が珍しくありません。ヨーロッパの公的医療制度も、無料または安価である反面、専門医の予約が数か月待ちになるケースが常態化しています。
第二の盲点は、強烈なインフレと税負担です。給与水準が高く見えても、都市部の家賃高騰や外食時の高率なチップ、20%前後の付加価値税によって、可処分所得が日本以上に圧迫されるケースが相次いでいます。「額面年収の数字だけを見て移住し、貯金を切り崩して帰国せざるを得なくなった」という告白は、現地日本人コミュニティで頻繁に耳にするリアルな教訓です。