国際的な医学界における位置づけも変化を見せている。世界保健機関(WHO)が定める国際疾病分類(ICD)や米精神医学会の診断基準において、失笑恐怖症そのものは単独の独立した疾患名としては記載されていない。多くの場合、社交不安障害(SAD)やパニック障害、あるいは特定の恐怖症の派生症状として捉えられている。
日本心理学会の各種論文や研究報告でも、静寂な場面での不適切な笑いが対人恐怖や視線恐怖と深く結合している実態が報告されている。特に「人前で失敗してはならない」「場を乱してはならない」という集団同調圧力が強い日本の社会的文脈において、この症状は深刻な引きこもりや離職の原因になり得ることが注視されている。