近隣にそびえ立つ超高層の東急歌舞伎町タワーをはじめ、周辺では大規模な都市開発が加速している。巨大資本によるラグジュアリーなホテルや最新アミューズメント施設が立ち並ぶなか、なぜ昭和の風情を残すバッティング施設がこれほどまでに強固な支持を集め続けるのか。
その答えは、五感を直接揺さぶる「フィジカルな没入感」にある。デジタル化された最新の体験型アトラクションが溢れる現代だからこそ、硬いボールを芯で捉えたときの強烈な手応えや、木と革の匂いが混じり合う空間そのものが、無二のスポーツエンターテインメントとして輝きを放つ。
ネオンサインに照らされた無骨なネットの奥で汗を流す時間は、洗練された都市空間では得られない生の人間味を呼び覚ましてくれる。