言葉の元ネタから一転して、現実の食卓における「パスタの巻き方」には、日本国内で広く信じられている誤解が存在します。それが「パスタを食べるときにスプーンを使うべきか否か」という問題です。
日本のファミリーレストランや一般的なイタリアンでは、フォークと一緒にスプーンが提供される光景が珍しくありません。そのため「スプーンの上でフォークを回して食べるのが上品なマナー」と思い込んでいる人が多数存在します。しかし、本場イタリアの食事作法において、大人がロングパスタを食べる際にスプーンを使うのは原則としてNGとされています。
イタリアにおいてスプーンを使ってパスタを食べるのは、フォークを上手に扱えない小さな子供や、病気療養中の方などに限られます。日本でスプーンを添える文化が広まったのは、戦後の洋食店が「ソースの飛び散りを防ぎ、箸文化の日本人が食べやすくするための親切心」として導入した日本独自の食習慣です。
カジュアルな店や家庭ではスプーンを使っても何ら問題ありませんが、格式高いリストランテや海外旅行先では、フォーク1本で食べるのが洗練された大人のマナーとみなされます。