ネット上のQ&Aサイトや掲示板では、いまだに前時代的な情報や独自の解釈が氾濫しています。特に注意すべき2大トラップを検証します。
誤解1:病院から「治癒証明書」をもらわないと会社や学校に戻れない?
かつては一般的だった「治癒証明書」や「陰性証明書」ですが、厚生労働省および文部科学省は、医療機関の負担軽減と院内感染防止を目的として、企業や教育機関に対して診断書・治癒証明書の提出義務を課さないよう強く呼びかけています。
インフルエンザウイルスが完全に体内から消えたかどうかを確認する迅速検査キットは存在せず、医師であっても「症状が落ち着いている」ことしか確認できません。そのため、医療機関に証明書をもらうためだけに再受診することは、かえって他の感染症をもらうリスクすらあります。現在では、医療機関の領収書、調剤薬局の「お薬手帳・薬剤情報提供書」、または企業指定の「健康観察記録表(体温推移表)」を写真添付で提出すれば復帰を認める運用が一般的です。
誤解2:微熱程度ならインフルエンザではないから休まなくていい?
近年増加しているのが、過去の予防接種による免疫効果や体質により、37度台前半の微熱や軽度の倦怠感しか出ない「かくれインフルエンザ」です。高熱が出ないからといってウイルスの感染力が弱いわけではありません。周囲の高リスク者(高齢者や基礎疾患保有者、妊婦など)に感染させれば、相手を重篤な状態に陥らせる危険があります。少しでも疑わしい症状がある場合は、抗原定性検査を活用し、自己判断で周囲との接触を強行しない慎重さが求められます。