江戸の文化花開く時代に広く愛された春画ですが、明治維新以降、近代化を急ぐ日本政府は西洋キリスト教的倫理観を導入し、刑法175号(わいせつ物頒布罪)によって春画を一律に「わいせつ図画」として厳格に封印しました。これにより、国内の研究や公開は長きにわたりタブーと化します。
しかし、海外の美術館やコレクターは春画の持つ純粋な芸術性と超絶技巧を高く評価し続けました。大きな転換点となったのが、2013年にイギリス・大英博物館で開催された「Shunga: sex and pleasure in Japanese art」展です。約17万人もの来場者を記録し、世界的メディアが絶賛したことで、日本国内の風向きも劇的に変わります。
その熱気を受け、2015年には東京・目白の永青文庫で日本初となる大規模な「春画展」が開催され、連日長蛇の列ができる大ヒットを記録。2026年代以降は国際巡回展やデジタルアーカイブ化が加速し、2026年現在では、浮世絵の技法美・風俗史・ジェンダー観を解き明かす一級の学術的・美術的マスターピースとして定着しています。