クロツグミの美声を現地で堪能するためには、渡りのサイクルと日内行動のパターンを把握しておく必要があります。
最も鳴き声が活発な「季節・時期」
日本列島への飛来は4月中旬頃から始まり、5月上旬から6月中旬にかけて繁殖期がピークを迎えます。この期間、オスは縄張り宣言とメスへの求愛のために一日中熱心にさえずります。7月に入るとヒナの巣立ちに伴いさえずりの頻度は急減し、8月下旬から秋の渡り(10月頃)にかけては、地鳴きを残してほとんど声を発しなくなります。
最も美しく響き渡る「時間帯」
野鳥観察における黄金時間帯は、なんといっても早朝の薄明期(ドーンコーラス:午前4時30分〜6時00分頃)です。周囲の環境音が少ない静寂の森の中、高い木の梢(ソングポスト)に陣取ったクロツグミの歌声は、山谷一帯に驚くほどクリアに響き渡ります。
また、日中の暑さが和らぐ夕暮れ時(17時00分〜18時30分頃)も活発にさえずる第二のゴールデンタイムです。小雨が降る日や霧が出ている湿度の高い日中は、音が減衰しにくく光量も落ちるため、昼間でも盛んに鳴き続ける姿が頻繁に確認されます。