大阪・千日前にそびえ立つ笑いの殿堂、なんばグランド花月。その地下稽古場には連日、座員たちを鼓舞する熱い叱咤激励が響き渡っている。吉本新喜劇の初代ゼネラルマネージャー(GM)に就任して以来、組織の舵取りを一手に担ってきた。単なる名誉職に収まるつもりは毛頭ない。若手座員のオーディションから台本のブラッシュアップ、配役の刷新に至るまで、現場の隅々にまで目を行き届かせる姿はまさに現場監督そのものだ。
座員の個性を引き出すためなら、自らがピエロになって泥をかぶることも厭わない。ベテラン勢が幅を利かせがちだった劇場の体質に風穴を開け、無名の若手にも主役級のスポットライトを浴びせる抜擢人事を次々と断行。観客が飽きないスピード感ある構成を徹底的に叩き込み、古き良き伝統と現代的なテンポ感を融合させた「新しい新喜劇」を創り上げている。