諸星秀樹というキャラクターのバックボーンには、日本の警察組織の頂点に位置する警視庁副総監の存在がある。威張リ散らす態度の裏には、幼少期から「大人の政治」に晒されて育った少年の歪みが見え隠れする。
ゲームの冒頭で彼は、周囲の大人たちを軽蔑し、自らの肩書を笠に着て暴言を吐く。しかし、コクーン内部の危機的状況下では、次第に持ち前の身体能力と果敢な判断力を発揮し始める。本物の諸星秀樹自身が持っていた潜在能力なのか、それともノアズ・アークのエミュレーションによるものなのか。この曖昧さこそが、物語に絶妙な緊張感を与えていた。