志磨の音楽的バックボーンを語る上で欠かせないのが、1970年代のグラムロックだ。デヴィッド・ボウイやT・レックスが体現したような、中性的で絢爛かつどこか虚無感を孕んだ世界観。それを日本のサブカルチャー的文脈と見事に融合させた手腕は、他の追随を許さない。
派手なメイクや着飾った衣装は、単なるビジュアルの装飾ではない。己の内面にある狂気や孤独を可視化するための切実な武装なのだ。耽美でありながら、泥臭いまでのリアリティを漂わせる彼の表現は、流行に流されない強烈なアイデンティティとして放たれ続けている。