インターネット上の簡易まとめ記事には、不正確なマナー情報や慣習の誤認が散見されます。特に間違いやすい3つの盲点を正しく整理しておきます。
「〆」印と「×」の決定的な違い
封筒をのり付けした後、境目に記す封字(ふうじ)。これは「確かに差出人が封を閉じ、途中で開封されていない」ことを証明するセキュリティの役割を果たします。
最も一般的な記号は「〆(しめ)」ですが、これをアルファベットの「X」や乗算記号の「×」と混同して記載してしまう重大な誤謬が見られます。「×」は交差や否定を意味し、受取人に対して甚だ非礼です。「〆」は漢字の「締」の略字であり、筆記具でしっかりと「〆」の形を意識して書く必要があります。より改まった手紙では「封」や「緘(かん)」を用いるのが正統です。
のり付けの材質とセロハンテープの厳禁ルール
封筒のフラップ(蓋)をとじる際、手軽さからセロハンテープやマスキングテープを用いる人がいますが、慶弔問わず正式な信書では完全なマナー違反です。剥がれやすく、改ざん防止の機能を果たさないためです。
また、液体のりを多量に塗布すると、便箋本体まで糊が染み出して貼り付いてしまい、受取人が開封時に便箋を破いてしまう事故につながります。接着面が波打たず、薄く均一に塗れるスティックのり、もしくは綺麗に仕上がる両面テープを使用するのが鉄則です。
宛名書きにおける「御中」と「様」の重複ミス
企業や学校宛てのお礼状で頻発するのが、「〇〇株式会社 御中 〇〇様」といった敬称の二重表記です。法人・組織宛てなら「御中」、個人宛てなら「様」のどちらか一方のみを用います。「〇〇株式会社 採用担当 御中」「〇〇学校 〇〇先生 様(※正しくは「先生」または「教諭 〇〇様」)」の使い分けを徹底しなければなりません。