1984年、日比谷野外音楽堂でのライブ中、彼は高さ7メートルの照明ルートから飛び降り、骨折しながらも歌い続けた。このエピソードは今や半ば神話として語り継がれているが、ライブ映像を今見返しても、その迫力は一切色あせない。
現在の音楽シーンでは、寸分の狂いもないダンスや、ピッチ補正された完璧な歌唱が主流だ。しかし、彼のステージには常に「崩壊」の予感が漂っていた。マイクを握りしめ、汗と涙で顔を濡らし、時に声を詰まらせながら絞り出す姿。その圧倒的な「肉体性」と「生々しさ」は、デジタルで補正されたエンターテインメントに慣れきった現代のリスナーに、強烈なカルチャーショックを与えている。