須磨の変貌は、日本の観光・レジャー産業が直面する交通マネジメントの縮図でもある。車一極集中からの脱却を目指し、神戸市は次世代のモビリティサービスとの連携を急ぐ。シェアサイクルのポート増設や、JR・山陽電鉄各社とのタイアップによる公共交通チケット連動型クーポンの配布など、重層的なアクセス手段の提示が続く。
単に車を駐めさせるだけでなく、回遊性を高めて地域全体に消費を波及させる狙いだ。シーワールドで海の生き物と触れ合った後、公園内の商業施設「松の杜ヴィレッジ」でカフェタイムを過ごし、夕暮れ時には須磨海岸のウッドデッキを散策する。過密を分散させるスマートな人の流れづくりが、エリア全体の滞在価値を底上げしている。