南貴之というディレクターが持つ視座の鋭さは、すでに多くのファンが知るところだ。彼がキュレーションを手掛けるGraphpaperが研ぎ澄まされたギャラリーのような静謐さと上質さを追求する一方、FreshServiceは極めてプラグマティックで粗野なユーティリティを愛する。
原点にあるのは、大量生産される工業製品や無骨なユニフォームへの深いリスペクトだ。作業現場で酷使されるタフなウェア、工場で転がっているコンテナ、無造作にスタッキングされたスツール。本来ならデザインの主役に据えられない道具たちが、南氏のフィルターを通ることで息を呑むほど洗練されたプロダクトへと生まれ変わる。ファッション・アパレル業界の慣習にとらわれない柔軟なアプローチこそが、このプロジェクトを唯一無二の存在たらしめている最大の要因だろう。