「普通の布団や薄いヨガマットではダメなのか」「専用のマットを買うだけで本当に跳べるようになるのか」という疑問を持つ方は少なくありません。取材を通して見えてきた結論は、適切な反発と厚みを持つ専用マットを使うことで、上達速度は飛躍的に跳ね上がるという事実です。
ヘッドスプリングという技の最大の関門は、技術の巧拙以前に生じる「脳の防御反応(恐怖心)」にあります。頭頂部を支点にして身体を前方に投げ出す動作は、人間にとって本能的な危機感を伴います。硬い床や薄いマットの上では無意識に身体が縮こまり、思い切った脚の振り下ろしや手押しができなくなってしまうのです。
優れた弾力性を持つ練習マットは、万が一背中から落ちても衝撃をふわりと受け止めてくれます。この「失敗しても痛くない」という確信がメンタルブロックを解除し、身体を大きくしならせる正しいフォームを短時間で身体に覚え込ませる決定打となります。