編み込みの基礎を築く上で避けて通れないのが、表編みと裏編みの使い分けだ。一見似ているように思えるこの2つだが、毛束を上から重ねるか、下からくぐらせるかという構造上の違いによって、与える視覚的インパルスは全く異なる。
表編みは毛束を交差させる際に上へ上へと重ねていく技法であり、頭部に自然と馴染むフラットで上品な仕上がりを実現する。落ち着いたフェミニンさやクラシックな雰囲気を演出したい場面には最適だ。一方で、毛束を下へと潜り込ませる裏編みは、編み目がくっきりと表面に浮き上がるような立体的な構造を作り出す。ストリート感のあるアクティブなスタイルや、編み目そのものを強調したいデザインにおいて強力な武器となる。
近代ヘアスタイリングの基礎を築いたヴィダル・サスーンの建築的アプローチに見られるように、髪の毛の動きや毛束の交差が生み出す陰影は、顔立ちの骨格補正にも大きな影響を与える。自身のなりたいイメージや輪郭に合わせて両者を自在にチョイスできるようになれば、セルフスタイルの幅は一気に広がるだろう。