価格が安いからといって、沖縄特有の過酷な環境を無視した家づくりは許されません。住み始めて数年で劣化が進む家は、結果的に高くつきます。
1. 瞬間風速60m/sに耐える耐風設計
沖縄に接近する台風は、時に巨大な破壊力を持ちます。木造ローコスト住宅で耐風性を確保するためには、「構造用合板」を全面に張り付けたモノコック構造(箱型構造)が不可欠です。接合部に高強度の金物を使用する「金物工法」を採用し、風圧による建物の歪みを抑えます。また、飛来物から窓ガラスを守る耐風シャッターや防犯ガラスの設置は絶対に省略してはならない装備です。
2. 海風に負けない防塩・耐候性仕様
島全体が海に囲まれた沖縄では、塩害対策が命に直結します。屋根材には塩害に強い高耐候性ガルバリウム鋼板や窯業系セメント瓦を選択し、外壁にはフッ素系・無機系の高耐候塗料を採用するのが鉄則です。鉄製の手すりや外階段は避け、アルミや樹脂素材を徹底して採用することが長持ちの鍵となります。
3. 世界屈指の破壊力を持つ「イエシロアリ」への防蟻処理
沖縄に生息するイエシロアリは、本土のヤマトシロアリに比べて狂暴で、巨大な巣を作り木造建築を短期間で食い荒らします。ローコスト住宅だからこそ、防蟻処理への投資を削ってはいけません。構造用木材に防蟻・防腐薬品を深く圧入した「加圧注入材」の使用や、土壌への薬剤散布だけでなく、ステンレスメッシュを用いた物理的バリア「ターミメッシュ工法」などの導入が強く推奨されます。