なぜ特定のウェブサイトに情報が集積し、炎上が爆発的な破壊力を持つに至るのか。その裏側には、人間の義憤とアルゴリズムが融合した「情報バイパスの自動化」が存在する。悪意ある投稿がなされると、まとめサイトや動画共有プラットフォームの自動生成システムがそれを即座に補完・再編集し、検索エンジンの上位を埋め尽くす。
実際に起きた最新の被害事例を検証してみよう。ある飲食チェーンの店舗で発生したアルバイト従業員の不適切な言動。かつてであれば当事者の厳重注意で済んだような事象が、切り抜き動画として投稿された途端、閲覧数を稼ぎたい複数の転載アフィリエイトサイトによって誇張されたタイトルで拡散された。わずか48時間で検索エンジンの第1ページがネガティブなキーワードで埋め尽くされ、本社への不認可電凸(電話攻撃)が殺到。最終的に該当店舗の閉店と億単位の減収を余儀なくされた。
特定サイトが炎上を加速させるのは、人間の「正義の制裁を加えたい」という欲望と、サイト側の「PVを稼ぎ広告収入を得たい」というインセンティブが完全に一致しているからに他ならない。