近年、予防医学や神経科学の分野において、皮膚感触が脳に与える影響の解明が急速に進んでいる。
唇は全身の中で最も神経末端が集中している部位の一つであり、わずかな刺激でも脳の体性感覚野に巨大なシグナルを送り届ける。親密な触れ合いが行われると、脳内では「幸福ホルモン」と呼ばれるオキシトシンや、快楽を司るドーパミンが爆発的に分泌される。
これにより、ストレスホルモンであるコルチゾールの値が急速に低下し、自律神経のバランスが整う。定期的に深いスキンシップを行うカップルは、そうでないカップルに比べて慢性的なストレスを抱えにくく、免疫機能の維持においても良好な傾向を示すという研究報告も相次いでいる。