2021年初頭、世界は未曾有のパンデミックの渦中にあった。外食産業や大型商業施設が深刻な打撃を受ける中、阪急百貨店が決断したのは「安全な開催と圧倒的体験価値の両立」だった。移動が制限された社会において、顧客が求めていたのは単なる商品の購入ではない。日常を忘れられる非日常のときめきだったのだ。
主催者側は厳格な入場制限と消毒プロトコルを敷いた。混雑が予想されるメイン会場には事前来店予約システムを導入。密を回避しつつ、来場者がじっくりとショコラティエの情熱に触れられる環境を整えた。この先鋭的な安全管理モデルは、その後の百貨店イベントの指針となった。