現代のエンタメ業界は「タイパ(タイムパフォーマンス)」の奴隷だ。映画は1.5倍速で観られ、サビから始まる曲がヒットし、ニュースは3行でまとめられる。そんな超高速社会において、年始に収録したクイズの答えを年末に生放送で発表するというシステムは、正気の沙汰とは思えない。
しかし、このタイムラグこそが視聴者の飢餓感を煽る。1年という歳月は、世の中の空気をガラリと変えるのに十分な時間だ。年初に放った冗談が、年末には洒落にならない現実になっているかもしれない。そのスリルと、時間の経過がもたらす「ズレ」の妙味が、視聴者の知的好奇心を刺激する。