虹のマートを訪れる上で外せないのが、津軽が誇る郷土の味です。売り場を回りながら好みの品を買い集める時間は、弘前駅周辺グルメのなかでも随一の知的好奇心を刺激する体験といえます。
1. 揚げたての香ばしさがたまらない「虹のマートイガメンチ」
詳細を見る津軽内陸部に伝わる家庭の知恵から生まれたソウルフードが「イガメンチ(いがめんち)」です。海が遠かった時代、貴重だったイカのゲソ(足)を余すことなく使い、玉ねぎや人参、キャベツなどの刻み野菜と小麦粉を合わせ、油で揚げるか焼いて作られたのが始まりとされています。
虹のマート内には「ハマダ」や「おかずや」など複数の惣菜店が並び、それぞれ門外不出の配合でイガメンチを提供しています。包丁で絶妙な粗さに叩かれたイカの弾力と野菜の自然な甘み、そして香ばしい衣のバランスは店舗ごとに全く異なります。1個あたり150円〜200円前後という手軽さもあり、複数店舗のイガメンチを買い比べて味のグラデーションを楽しむのが通の嗜み方です。
2. 津軽の朝食に欠かせない深み「虹のマート筋子」
青森県民のソウルフードであり、全国屈指の消費量を誇るのが「筋子(すじこ)」です。市場内の鮮魚店や塩干物・魚卵専門店では、紅鮭などの極上筋子が美しく輝くルビー色で店頭に並びます。津軽の筋子は塩漬けが主流で、しっかりとした塩気の中に濃厚なコクが凝縮されており、炊きたての白米との相性は抜群です。少量パックから一本丸ごとの贈答用まで要望に応じて量り売りしてくれるため、お土産用としての引き合いも絶えません。
3. 煮干し出汁と独特の食感が染み渡る「虹のマート津軽そば」
麺類を求めるなら、市場内にある麺処で味わえる「津軽そば」が最有力候補です。つなぎに大豆粉(大豆をすり潰した呉汁)を用い、じっくり寝かせて独特の柔らかい食感・喉越しを出す津軽の伝統製法は、一般的な蕎麦とは一線を画します。煮干しや焼き干しの香りが立ち上る澄んだ醤油スープをひとさじ口に含むと、魚介の素朴な旨味が体に染み渡ります。天ぷらやおにぎりを添えてもワンコイン前後から楽しめる手軽さも魅力です。