来館者の視線を集めるシンボル的存在が、2階屋外広場(エスプラナード)に堂々と設置されている草間彌生の巨大立体作品《南瓜》です。黄色地に黒の水玉模様が施されたこの作品は、大濠公園の水面と豊かな緑を背景に絶好の撮影スポットとなっています。
特筆すべきは、この《南瓜》が美術館の有料展示室の外、すなわち完全無料のパブリックエリアに常設されている点です。チケットを購入しなくても作品の間近まで歩み寄り、周囲360度から鑑賞や記念撮影を楽しめます。天候や自然光の角度によってタイルの陰影と南瓜の鮮やかさが刻々と変化する様子は、屋外常設アートならではの贅沢な体験です。
もちろん、館内の展示室にも世界屈指のマスターピースが揃っています。福岡市美術館のコレクション(常設展)は、サルバドール・ダリの名作《聖アントニウスの誘惑》やマルク・シャガール、ジョアン・ミロ、ジャン=ミシェル・バスキアといった近代・現代美術の巨匠作品を所蔵。さらに、旧福岡藩主・黒田家ゆかりの茶道具や東南アジアの古陶磁、仏教美術など、古美術から現代アートまでを同一施設内で横断できる国内でも極めて稀有なキュレーションを誇ります。
この重厚なコレクション展が、一般わずか200円(高大生150円、中学生以下無料)という公共施設ならではの破格設定で鑑賞できる点は、全国の美術館と比較しても卓越したアドバンテージです。