水素水市場に激震が走った最大の要因は、消費者庁による景品表示法違反(優良誤認)に基づく措置命令でした。対象となった複数の水素水販売事業者や水素水生成器の販売会社は、自社サイトやパンフレット上で「あらゆる病気の原因となる悪玉活性酸素を撃退」「アトピーや糖尿病の予防・改善」など、あたかも劇的な健康効果があるかのように宣伝していました。
行政処分を下すにあたり、消費者庁は各社に対して表示の裏付けとなる「合理的な根拠を示す資料」の提出を求めました。しかし、提出されたデータは試験管内や動物実験の限定的な結果にとどまり、人間が製品を日常的に飲用した際の有効性を証明する客観的な臨床データは提示されませんでした。この「合理的根拠の欠如」こそが、水素水が嘘と断じられ行政処分を受けるに至った決定的な理由です。
処分を受けた対象メーカーの中には、著名なタレントを起用して大々的にプロモーションを展開していた企業も含まれており、消費者に「国のお墨付きがある健康飲料」と誤認させた罪は重いと判断されました。