開催まで1ヶ月を切った土壇場で発表された、フジテレビによる中継取りやめ。長年にわたりRIZINの放送を支えてきたキー局の撤退劇は、業界内に大きな激震を走らせた。表面上の理由はコンプライアンス上のリスク管理とされたが、テレビ放送事業の現場ではより泥臭い試算と葛藤が渦巻いていたとされる。
広告収入に依存する地上波のビジネスモデルでは、数億円規模に及ぶ放映権料や制作費をカバーすることが限界に達しつつあった。高視聴率を叩き出したとしても、獲得できるスポンサー料には上限がある。局内のコンプライアンス審査という大義名分の裏で、放映権ビジネスの採算ラインをめぐる冷徹な判断が下された瞬間だった。