家計と通園の可否に直結するのが、保育料の算定基準と入園選考の仕組みです。ここにも「1号認定」と「2号・3号認定」の間に大きな制度的隔たりがあります。
こども園の保育料における1号と2号の違いについて、基本の保育料自体は、国の幼児教育・保育の無償化により、3歳から5歳児クラスは1号・2号問わず全額無償(0円)です。0歳〜2歳児(3号認定および一部の非課税世帯)は住民税非課税世帯が無償となり、それ以外は保護者の前年所得(市町村民税所得割額)に応じて自治体が保育料を決定します。
しかし、保護者の銀行口座から引き落とされる「実質的な集金額」は大きく異なります。無償化の対象外となる「実費負担分」が園ごとに設定されているためです。
- 給食費(主食費・副食費):1号認定は月額3,000円〜5,000円程度、2号認定は副食費を中心に月額4,500円〜7,500円程度が一般的。
- 教育充実費・施設維持費:こども園独自に月額2,000円〜10,000円程度徴収されるケースが散見。
- 制服・指定教材費:入園時に制服、通園バッグ、体操服、お道具箱などで3万〜6万円以上の初期費用が発生。
認可保育園では制服がなく私服通園、教材費も最低限に抑えられている施設が多いのに対し、こども園は幼稚園の伝統を受け継いでいるため、毎月の上乗せ徴収額が1万〜2万円近く高くなる傾向があります。
次に、入園のハードルを左右するこども園の入園条件と優先度の基準です。ここを混同して保活に失敗する親が後を絶ちません。
2号・3号認定として入園する場合、窓口は市区町村の保育担当課であり、選考ルールは認可保育園と全く同一の「指数(点数)による選考」です。両親のフルタイム勤務(各40点、計80点など)をベースに、兄弟の在園状況や勤務実績で加点・減点が行われ、点数の高い世帯から優先的に内定します。
一方、1号認定として入園する場合、選考は「園と保護者の直接契約」となります。自治体の指数は一切関係なく、園の願書提出順(先着順)、面接、抽選、あるいは兄弟枠によって合否が決まります。そのため、「フルタイム共働きで点数は高いが、希望園の2号枠が満員で入れない」「専業主婦家庭だが面接を突破して1号枠で入園できた」という逆転現象が平然と生じるのがこども園の特異性です。