黒川氏の著作が読者の心を掴んで離さない理由の一つに、自身の実生活に基づいたユーモア溢れるエピソードの存在があります。家族構成は夫と一人息子の3人家族です。
著書の中でたびたび登場する夫とのやり取りは、黒川氏自身が提唱する理論の実証の場でもありました。かつては自身も夫とのコミュニケーションで行き違いに悩み、怒りや失望を抱いた経験を赤裸々に告白しています。夫の行動パターンを「男性脳」の特性として客観的に観察し直すことで、家庭内の平和を取り戻したというプロセスは、多くの読者にとって強い説得力を持っています。
また、息子を育て上げた母親としての経験も、子育て世代向け著作の強力なバックボーンです。母と息子の思考回路の違いに戸惑いながらも、男性脳の特性を活かした声かけや自己肯定感を高める接し方を実践してきた軌跡が、飾らない言葉で語られています。理論だけでなく、一人の生活者としての実感が込められているからこそ、読者の深い共感を呼んでいます。