彼が目元を隠す理由は、単なる奇をてらったパフォーマンスや演出ではない。そこには、一人の鑑定士としての揺るぎない信条と、相談者への徹底した配慮が存在する。
「顔を出すと、相手が自分の見た目や表情に気を取られてしまう」。過去に本人が語ったこの言葉に、すべての理由が集約されている。相談者が先入観を持たずに言葉を受け止められる環境を作ること。そしてもう一つ、彼自身が「自分自身が有名になりたいわけではなく、占いの価値そのものを伝えたい」という謙虚な立ち位置を守り続けている点だ。
赤いハンチングと仮面は、プライベートと仕事の境界線を明確にするスイッチでもある。街を歩けば普通の人として日常を過ごし、仮面を装着した瞬間からプロの鑑定士へと切り替わる。素顔を隠す選択こそが、長年トップランナーとして走り続けられる秘訣なのかもしれない。