ネット上の掲示板やSNSで「勝浦海中公園は魚が見えない」と噂される背景には、同施設が人工的な水族館ではなく自然の海そのものを覗くワイルドな海洋施設であるという特性があります。自然界の海中は、陸上の天候とはまったく異なるメカニズムで透明度が変動します。
実は「雨の日だから見えない」「晴れているから透き通っている」とは一概に言えません。雨天であっても風や波が穏やかで潮流が良ければ、海中は青く澄み渡り視界10メートルを超えるクリアな視界が広がるケースも多々あります。逆に、快晴であっても前日までの沖合の低気圧による強い「うねり」や底波が残っていると、海底の砂やプランクトンが巻き上げられ、視界が透明度1メートル未満まで落ち込むことがあります。
また、春先に発生する植物プランクトンの大量増殖(いわゆる春濁り)の時期には視界が白っぽくなりやすい一方、海水温が下がる秋から真冬にかけては年間で最も透明度が高くなる傾向があります。つまり「見えない」というのは施設の問題ではなく、海のコンディションが濁っているタイミングに訪問してしまったことが最大の要因です。