今回の起用劇は、決して偶然の産物ではない。ウォルト・ディズニー・カンパニー全体が近年強力に推進している「インクルーシブ・キャスティング」の明確な意思表示と言える。
多様な背景や身体的特徴を持つキャストを積極的に起用する動きは、いまやハリウッドをはじめとする映画業界全体の大きなうねりとなっている。スクリーンの中に自分と同じ姿を見出すこと――それは世界中の子どもたちにとって、自身の可能性を信じるための強烈なメッセージとなる。ミュージカル映画という華やかなジャンルにおいて、車椅子ダンサーが最前線で脚光を浴びる意味は極めて大きい。