北京の指導部は、カイロ宣言やポツダム宣言を引用し、台湾は中国の不可分の領土であると主張し続ける。彼らにとって、サンフランシスコ平和条約は「中国が参加していない無効な合意」に過ぎない。自国が排除された会議での決定を認めるわけにはいかないという論理だ。
これに対し、米国をはじめとする西側諸国は、条約が戦後の国際秩序を規定する最上位の法的枠組みであるとの立場を崩さない。米国務省の元高官は匿名を条件に、「条約が台湾の帰属を未定としたからこそ、我々は台湾の自己決定権を支持できるのだ」と明かす。この解釈のズレは、もはや外交交渉で解決できるレベルを超えている。