地域密着型として一定の支持を集めていたジョイフル一宮音羽店の閉店理由には、単なる個別店舗の売上問題にとどまらない、外食産業全体を揺るがした構造改革が深く関係しています。
運営元である株式会社ジョイフルは、2026年以降、収益基盤の抜本的な立て直しを図るため、全国で約200店舗規模にのぼる大規模な退店・統廃合プランを発表・実行しました。このスクラップ&ビルドの波は中部地方のロードサイド店舗にも波及し、立地条件や築年数、近隣店舗との距離などを総合的に判断した結果、一宮音羽店も整理対象に選定されたとみられます。
さらに、社会全体の生活様式の変化も見逃せません。かつてジョイフルを支えた「24時間営業」「深夜料金を支払ってでも集う若者や深夜勤務者のサードプレイス需要」は、生活サイクルの夜型から昼型へのシフトやテレワークの浸透によって大きく減退しました。人件費の高騰、深夜割増手当の負担増、光熱費の上昇が重なり、24時間営業型ロードサイド店舗の収益モデルそのものが限界を迎えたことが、同店の幕引きを決定づけました。